検査治具とは?
当社では検査治具を、製作した部品を検査するための治具と捉えており、製品の形状や材質、検査に使用する設備によっては、安定した検査を繰り返し行うために必要であると考えております。今回は、この検査治具に適した材質や必要性について解説いたします。
検査治具に適した材質
検査治具には基本的にはSUS420J2を使用することが多いです。
これはSUS420J2が耐食性に優れていて、焼き入れすると高い硬度(HRC52±2程)を得ることができるためです。
また、サブゼロ処理を行うことにより、経時変化を抑えることもできます。治具を使用するにあたり、使用につれて形状が変化してしまうと、検査の精度が落ちてしまいます。そのため、長期間に渡り安定して治具を使用し続けるために、サブゼロ処理を行い、経時変化を抑える必要があります
当社が検査治具を加工するうえでのポイント
適正な温度・湿度管理の徹底
加工業者にとってとても初歩的なことではありますが、検査治具を加工する上で、適正な環境で加工を行わなければ加工、検査治具の寸法がズレてしまうことがあります。温度や湿度に左右されにくい材質を使用することが最も効果的な解決方法ではありますが、製品の使用方法によっては使用する材質が固定されていることが多々あります。このような場合には、加工時に発生する加工歪みなどを抑え、可能な限り適正な温度・湿度で加工を行う必要があります。
材質はSUS420J2を使用
前述の通り、材質はSUS420J2は耐食性に優れていて、焼き入れすると高い硬度(HRC52±2程)を得ることができるため、検査治具に適した材質であるといえます。また、サブゼロ処理を行うことで経時変化を抑えることもできるため、検査治具を長期間に渡り使用し続けることが可能となります。
検査治具が必要な場合と不要な場合
前述の通り、機械加工において検査治具は必要です。
ただ、検査治具が不要な場合もあります。例えば、検査対象の製品の素材がやわらかい場合は不向きです。
検査時に製品を固定する際にある程度圧力が掛かるため、プラスチックや金属が一般的です。
検査治具と測定治具の違い
検査治具と測定治具の違いについて当社では検査治具と測定治具を下記の通り捉えております。
・検査治具 ⇒製作した部品を検査するための治具。
・測定治具 ⇒三次元測定機や画像測定機を使用して部品の検査を行う際に使用する治具。
お客様によって検査治具と測定治具の認識が異なることがありますが、当社ではどちらにも対応可能です。
当社の検査治具の製作実績
当社が実際に製作した検査治具をご紹介いたします。
主に通信業界(カメラ)・医療業界・自動車業界(バックカメラ)などでご使用いただいております。
加工事例:情報通信業界用 検査治具部品(メインプレート)【寸法精度0.01mm】
こちらは情報通信業界向けの検査治具部品(メインプレート)の加工実績でございます。材質としてはSUS304を使用しており、150×150×6のサイズにて製作しております。また、ミーリング加工、ワイヤーカット加工、研削加工の複合加工によって製作しております。加工精度は・・・
加工事例:情報通信業界用 検査治具部品(カバー)【寸法精度±0.01mm】
こちらは情報通信業界用の検査治具部品(カバー)の加工実績でございます。材質はSUS304を使用しており、20×8×7のサイズに製作しております。加工方法としては・・・
加工事例:情報通信業界用ベースプレート(検査治具部品)
こちらは、情報通信業界用の検査用治具部品の加工実績でございます。材質はSUS304を使用しており、200×200×6のサイズにて制作しております。寸法精度としては・・・
検索治具の製作のことなら、精密部品加工センターにお任せ!
精密部品加工センター.comを運営する株式会社長津製作所では、精密部品を中心とした様々な部品加工を多くの業界に向けて行っております。ワイヤー放電加工機から型彫放電加工機、研削加工機、マシニングセンタなど、多岐にわたる工作機械を保有しているため、あらゆる精密部品加工に対応しております。
また、ホログラム光学素子用金型などの超精密金型の設計・製作実績も多数ございます。 さらに当社では、当社工場にとどまらず、大田区や燕三条など、国内でも有数の加工集積地に幅広い加工ネットワークを築いております。これらの加工ネットワークを駆使することで、どこの会社ならできるかわからないような部品加工にも対応いたします。
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