インぺラの複合加工におけるポイントとは?

インペラ

インペラとは?

インペラとは、渦巻きポンプや遠心ポンプなどの様々なポンプやファンなどの中心で用いられている主軸に固定されて主軸と一体で回転する羽根車のことです。羽根車が回転することにより、ポンプの周囲の流体を攪拌し続け、周囲を流れる流体に、遠心力を与え続けることで、周囲の流体を動かし続けます。その結果、ポンプ内部の側面の近づくにつれて流体に加えられる圧力が上昇し、流体の液面も外側の側面に向かって大きく盛り上がり、逆に中央に向かって流体の液面が低くなることで効率よく流体を吐出することが出来ています。
インペラは大きく2つに分類することができ、オープンインペラとクローズドインペラに分類されます。オープンインペラは船舶のように羽根車の部分が、外部にそのままの形で、剥き出しの部品であるのに対し、クローズドインペラはポンプのような側板などで羽根車の部分が覆われている部品です。当社の加工実績としては、対応可能な加工サイズは最大φ150です。また対応可能な加工精度は5μmです。

 

複合加工とは

当社では複合加工とは、1つのワークに対して、多工程の加工を施す加工方法のことを表しております。当社にて、複合加工をする上でのメリットとしては、リードタイムの短縮や工程間の輸送コスト削減などが挙げられます。

精密部品加工センター.comでは、放電加工やマシニング加工、研削加工、旋盤加工等の様々な加工方法を組み合わせることで、他社ではできない複雑形状の精密部品加工を行うことができます。

>>複合加工とは?メリットや当社で対応可能な加工方法について

 

インペラを複合加工する際に必要になる加工工程と使用する設備について

インペラを複合加工する際には、旋盤加工、穴あけ加工、マシニング加工、円筒研削加工の複数工程にて加工をします。図面を読み取り、工作機械と工具の選定及び加工手順を確認します。下記にそれぞれの加工工程の説明と当社が使用している設備についてご紹介いたします。

・旋盤加工

まず初めに定尺寸法の材料から削り代を考慮し、仕上がり寸法よりも少し大きめに切断するための材料取り作業を行います。一般的に旋盤加工は、マシニング加工よりも加工が早く切削効率が良いために旋盤加工をまずは行います。旋盤加工の工程で使用する設備としてはNC旋盤がメインになります。具体的に当社では下記の設備を使用しています。
NC旋盤 LN-32N テクノワシノ 2台
NC旋盤 GT-250B 永進機械 1台

・穴あけ加工

加工物に穴をあけることは、軸を通したり、ネジ形状にして他の部品と締結するために利用したり、ピンを圧入して位置決めに使ったり、軽量化の肉抜きだったり、液体や気体の流路になったりと、様々な用途が考えられます。厳しい内径や位置公差の加工をする場合や内面を綺麗に仕上げる場合があるので、あらかじめ外径加工を行うことが重要となります。具体的に当社では下記の設備を使用しています。
5軸マシニングセンタ ROBODRILL α-T21IFL 1台

・5軸マシニング加工

インペラの翼面をX、Y、Zどちらの方向から投影しても、互いに重なり合うことが多いために5軸制御の加工を行います。具体的に当社では下記の設備を使用しています。

5軸マシニングセンタ V56i 1台

・円筒研削加工

旋盤加工やフライス加工を行った後に最後の表面の仕上げとして砥石を使って行われる円筒研削加工を行います。工作物の外径を削る加工として旋盤加工やフライス加工がございますが、工具である砥石も回転させて接触させることで寸法精度の高い表面処理で非常に滑らかな表面が得られます。具体的に当社では下記の設備を使用しています。

円筒研削盤 GUP32X50 豊田工機 1台
NCジグ研削盤 JG-15CPX 和井田製作所 1台

>>当社の加工設備はこちらから

 

インペラを複合加工するメリットについて

インペラを複合加工するメリットとしては、リードタイム短縮と輸送コストの削減をすることが出来る点です。

①リードタイム短縮

当社は旋盤加工、穴あけ加工、フライス加工、研削加工に渡る複数工程を自社内で一貫対応が可能である加工設備を保有しています。それぞれの工程にハイレベルな技術力をもつスタッフと機械設備を整え、外注による品質や納期のバラつきを無くすとともに、運送費用や外注経費を抑えてコストダウンを図っています。特に5軸マシニングセンタを保有しているために、ワンチャッキングで段取り替えがないこともリードタイム短縮に貢献しています。

②翼面を高精度に加工することが可能

先述のようにインペラは回転することで遠心力を発生させ、液体に動かす目的の部品であり、各翼のバランスが非常に重要となります。バランスが悪いと過度の摩耗や振れが原因でエネルギー効率が悪くなり、騒音や異音に繋がります。したがって、多数の翼の形状をいかに同形状にするかが重要となります。ただ実際は翼面の捻じれが大きくX,Y,Zによる3軸加工では加工困難な、アンダーカット部の加工が必要です。そこで当社では設計通りの性能を出すために5軸加工にて行うことで高精度の加工を実現しています。

インペラを複合する際のポイントとは?

5軸マシニングセンタとそれを動かすためのデータを作るCAMを持っているので、複雑なインペラの形状も加工することが出来ます。ポンプのインペラの複合加工におけるポイントとしては、①バランスに注意をして加工をする②回転軸に対して同一形状を作ることが重要となります。①のバランスの良い加工と②回転軸に対しての同一形状を作るために、当社では同軸5軸加工機を使用して加工をしています。保有する同時5軸加工機ではCAMも標準搭載しており、形状に応じた加工データを出力することを実現しております。

 

複合加工の加工事例のご紹介

加工事例:フランジ③

こちらは、自動車業界、金型業界で使用されるフランジの製作事例です。材料としてはS45Cを使用しており、旋盤加工・ミーリング加工によって製作いたしました。サイズはΦ100×50となっております。

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加工事例:ギア受け

こちらは、自動車業界、金型業界で使用されるギア受けの製作事例です。材料としてはS45Cを使用しており、旋盤加工・ミーリング加工によって製作いたしました。サイズはφ10×5となっております。

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複合加工のことなら、精密部品加工センターにお任せ!

精密部品加工センター.comを運営する株式会社長津製作所では、精密部品を中心とした様々な部品加工を多くの業界に向けて行っております。ワイヤー放電加工機から型彫放電加工機、研削加工機、マシニングセンタなど、多岐にわたる工作機械を保有しているため、あらゆる精密部品加工に対応しております。 また、ホログラム光学素子用金型などの超精密金型の設計・製作実績も多数ございます。 さらに当社では、当社工場にとどまらず、大田区や燕三条など、国内でも有数の加工集積地に幅広い加工ネットワークを築いております。これらの加工ネットワークを駆使することで、どこの会社ならできるかわからないような部品加工にも対応いたします。 「この部品はどこの会社ならできるのかな...?」「加工するのが難しい材料なんだけど、どこにもお願いできなくて困っている...。」「とにかく高精度に加工してほしい!」こうしたお悩みに、精密部品加工センター.comはお応えいたします。精密部品の設計・加工にお困りの方は、まずはお気軽に当社までご連絡ください。

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