マシニングセンタの縦型と横型の違いとは?

大型横型マシニングセンタ a71

マシニングセンタには縦型マシニングセンタ、縦横マシニングセンタ、門型マシニング、5軸マシニングなどの種類があります。中でも縦型と横型のマシニングセンタは、よく比較される工作機械であり、どちらのマシニングセンタを使うべきか悩むという声もよく聞きます。

ここでは、マシニングセンタの縦型と横型の違いをまとめて解説いたします!

マシニングセンタとは?

マシニングセンタとは、自動で切削工具の交換機能を有しており、穴あけや平面削りなどの切削加工を1台で行うことができる機械です。マシニングセンタには、縦型マシニングセンタ、横型マシニングセンタ、門型マシニング、5軸マシニングなどの種類があります。

>>マシニングセンタとは?マシニング加工の特徴やポイントまで解説!

 

また、マシニングセンタは複合加工機と混同されることも多い工作機械ですが、簡単に説明すると、

「NC旋盤+マシニングセンタ=複合加工機」

という違いがあります。

>>マシニングセンタと複合加工機の違いとは?

 

また、マシニングセンタには、繰り返し精度が高い、量産加工に最適 、工具を自動交換、といった特徴があります。一方で、自動化によるデメリットや導入コストが高いと行った短所もあります。

>>マシニングセンタの長所と短所について

 

マシニングセンタでは、主にミーリング加工を行います。ミーリング加工は、除去加工法の1つである切削加工であり、機械加工の中でも代表的な加工方法です。ミーリング加工では、切削工具を高速で回転させて、置き台もしくは回転軸に固定した工作物を削っていきます。

>>ミーリング加工とは?主な種類について紹介

 

 

縦型マシニングセンタとは?

それでは、それぞれのマシニングセンタに関する説明です。

まず、縦型(立型)マシニングセンタは、切削工具を取り付ける回転軸が垂直方向についており、ワークを上から加工します。

縦型マシニングセンタを他のマシニングセンタと比較をした際の特徴・メリットとしては、セッティングが容易であることや、治具が使いやすいこと、さらに加工精度優れていることが挙げられます。また、他のマシニングセンタよりも省スペースで加工できるため、小さな町工場であっても設置面積を抑えて導入することができます。

縦型マシニングセンタでは、刃物の回転軸を垂直にした立体構造をしているため、加工ワークの上面から切削を行います。そのため、上面加工が多い金型加工や多品種小ロットの生産に向いています。さらに縦型マシニングセンタは、自動車業界でのEV用バッテリーの金属加工や軽量化アルミ部品の切削加工、電子部品市場での金型加工、など様々な場所で使用されています。

 

横型マシニングセンタとは?

続いて、横型マシニングセンタについてです。

横型マシニングセンタは、切削工具(刃物)が地面に対して水平になっており、加工物を水平に切削加工することができます。横型マシニングセンタの特徴・メリットとしては、手動でワークの加工面を変更することがないため、高い加工精度を出すことができる点、大きなワークの加工を行う際に使用される点、切りくずの排出性が優れている点などが挙げられます。

 

縦型と横型のマシニングセンタの違いとは?

では、縦型マシニングセンタと横型マシニングセンタの違いはどこにあるのでしょうか。

 

構造

先述の通りですが、縦型マシニングセンタは切削工具を取り付ける回転軸が垂直方向につく構造になっています。一方で横型マシニングセンタは、切削工具が地面に対して水平につく構造になっています。名前の通りですが、縦型と横型では、構造の違いが加工方向の違いを生むようになります。

 

加工方向

まずは、加工物(ワーク)を加工する向きが挙げられます。縦型では加工物を上から加工、横型では水平方向に加工します。もちろん、ワークを設置する向きも異なります。縦型ではワークを水平に置きますが、横型では垂直に設置します。

 

加工精度

加工精度の高さで比較すると、当社では縦型の方が勝りますが、工作機械ごとにも差があるのが現状です。また、加工液が加工面に届きやすいのは縦型だとされています。

ただし、切りくずが加工物の上に溜まらないことは横型ならではのメリットです。 縦型では、加工くずが加工域に溜まってしまい、加工不良を起こしてしまう恐れもあります。

 

ワークのセッティング

ワークのセッティングに関しては、横型よりも縦型の方が容易とされています。特にテーブル高さが低いマシニングセンタでは、身を乗り出さずにセッティングをすることができるため、作業性が高くなります。
また、縦型マシニングセンタの方が治具を使用しやすいのも特徴です。

 

設置面積

縦型マシニングセンタの場合は、設置スペースが少なくて済みます。

 

コスト

縦型マシニングセンタの方が構造がシンプルであるため、横型マシニングセンタよりも安くなります。

このような違いがありますが、設置面積による影響のため、現在ではより多く普及しているのは縦型マシニングセンタとなっています。

 

当社のマシニングセンタのご紹介

続いて、当社が保有しているマシニングセンタをご紹介いたします。

牧野フライス:5軸マシニングセンタ V56i
5軸マシニングセンタ V56i

精密部品加工センター.comでは、こちらの5軸立形マシニングセンタ V56iを用いて、装置部品等の加工を行っております。 独自の機械構造によって、精密部品で多用される高硬度材の加工であっても、高効率かつ高精度に加工することができます。 こちらの5軸マシニングセンタでは、主軸に独自の...

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牧野フライス:立形マシニングセンタ V33i
立形マシニングセンタ V33i

精密部品加工センター.comでは、こちらの立形マシニングセンタ V33iを用いて、装置部品等の加工を行っております。 独自の機械構造によって、長時間の加工でも安定した精度で加工することができます。 こちらの立形マシニングセンタでは...

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ファナック:5軸マシニングセンタ ROBODRILL α-T21IFL
5軸マシニングセンタ ROBODRILL α-T21IFL

精密部品加工センター.comでは、こちらの5軸立形マシニングセンタ ROBODRILL α-T21IFLを用いて、装置部品等の加工を行っております。 こちらの5軸マシニングセンタは、高精度かつ高効率な加工を実現できるのはもちろんのこと...

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牧野フライス:大型横型マシニングセンタ a71
大型横型マシニングセンタ a71

精密部品加工センター.comでは、こちらの大型横形マシニングセンタ a71を用いて、装置部品等の加工を行っております。 a71を用いることで大型で重量のある部品の加工が可能となるため、自動車や産業機械など幅広い業界の部品加工に対応ができます。

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当サイトを運営する株式会社長津製作所では、これらの最新設備を用いた高効率・無人稼動と一貫加工によるスピード生産体制を敷いております。

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マシニング加工の加工実績

続いて、当社が実際に加工したマシニング加工による加工実績をご紹介いたします。

加工事例:ヒートシンク
ヒートシンク

こちらは、アルミニウム製のヒートシンクです。旋盤加工とミーリング加工によって加工をいたしました。

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加工事例:測定用ブロック
測定用ブロック

こちらは、ABS樹脂製の測定ブロックです。全体と穴開けをミーリング加工によって加工いたしました。

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加工事例:ネジ駒
ネジ駒

こちらは、マシニング加工によって製作されたSKD11製のネジ駒です。

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マシニング加工のことなら、精密部品加工センターにお任せ!

精密部品加工センター.comを運営する株式会社長津製作所では、精密部品を中心とした様々な部品加工を多くの業界に向けて行っております。ワイヤー放電加工機から型彫放電加工機、研削加工機、マシニングセンタなど、多岐にわたる工作機械を保有しているため、あらゆる精密部品加工に対応しております。 また、ホログラム光学素子用金型などの超精密金型の設計・製作実績も多数ございます。 さらに当社では、当社工場にとどまらず、大田区や燕三条など、国内でも有数の加工集積地に幅広い加工ネットワークを築いております。これらの加工ネットワークを駆使することで、どこの会社ならできるかわからないような部品加工にも対応いたします。

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