SKH材の切削加工におけるポイントとは?

パンチ

SKH材の材質上の特性とは?

SKH材はモリブデン系高速度工具鋼鋼材です。高速度工具鋼鋼材は一般的にハイスと呼ばれており、大きくタングステン系とモリブデン系に分類されます。タングステン系には、おおよそ18%前後のタングステンが添加されているため、耐摩耗性が大きく切削工具等に使用されています。一方でモリブデン系は、おおよそ5%前後のモリブデンと6%前後のタングステンが添加されているため、靭性が高く衝撃を受けるプレス金型に適しています。一方でSKH材の使用における注意する点としては、①衝撃に弱い点と②錆びやすい点です。①衝撃に弱い点については段取り替えや加工条件に注意しており、②錆びやすい点については保存時に切削液をかけるといった管理方法に注意しています。

 

SKH材の切削加工におけるポイント

SKH材の切削加工におけるポイントをご紹介します。よくある加工中のトラブルとしては①チッピングと②寸法精度と③研削性の3点についてです。①チッピングでは、硬度のあるSKH材はチッピングを起こしやすい材質です。そのために硬度が上がらない熱処理前に加工することと切削加工よりも研削加工をして加工します。SKH材は加工中にもろく欠けやすいので、ワークに対する加工負荷が少ない放電加工に加工方法を変更する場合があります。一方の②寸法精度では旋盤加工や切削加工だと刃物が逃げるので寸法精度が出しにくいために、研削加工にて寸法精度を出します。ただ切削加工と研削加工で出来ないような小径工具の加工や複雑形状の加工は放電加工を使用します。さらに③研削性では切屑による目詰まりを抑制するために切削液を掛けて砥石の目詰まりを防ぎます。

 

当社のSKH材の加工事例のご紹介

加工事例①:パンチ
パンチ

こちらは、SKH51(HRC62)製のパンチです。サイズは10×10×20で、 旋盤加工・ワイヤーカット加工・ミーリング加工・研削加工と複数工程に渡る複合加工にて製作をしています。

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加工事例②:ダイ
ダイ

こちらは、SKH51(HRC62)製ダイです。サイズは40×30×40で、 ワイヤーカット加工・ミーリング加工・研削加工と複数工程に渡る複合加工にて製作をしています。

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SKH材の切削加工のことなら、精密部品加工センターにお任せ!

精密部品加工センター.comを運営する株式会社長津製作所では、精密部品を中心とした様々な部品加工を多くの業界に向けて行っております。ワイヤー放電加工機から型彫放電加工機、研削加工機、マシニングセンタなど、多岐にわたる工作機械を保有しているため、あらゆる精密部品加工に対応しております。 また、ホログラム光学素子用金型などの超精密金型の設計・製作実績も多数ございます。 さらに当社では、当社工場にとどまらず、大田区や燕三条など、国内でも有数の加工集積地に幅広い加工ネットワークを築いております。これらの加工ネットワークを駆使することで、どこの会社ならできるかわからないような部品加工にも対応いたします。 「この部品はどこの会社ならできるのかな...?」「加工するのが難しい材料なんだけど、どこにもお願いできなくて困っている...。」「とにかく高精度に加工してほしい!」こうしたお悩みに、精密部品加工センター.comはお応えいたします。精密部品の設計・加工にお困りの方は、まずはお気軽に当社までご連絡ください。

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