治具とは
治具は部品の加工、組立、検査をする際に、部品を固定し工具や作業位置を指示・案内し加工、組立、検査にずれが生じないように使用する器具です。治具を使用するメリットとしては、下記の4つが挙げられます。
①作業時間の短縮
②作業精度の向上
③作業品質の均一化
④作業難易度の低減
いわば、治具は作業を効率化するための道具であり、効率化を実現するためにも、誰にとっても使いやすく設計する必要があります。
治具設計の流れ
基本的に治具設計の流れとしては、下記の通りとなります。
①設計前打ち合わせ
②見積もり提出
③仕様の確認
④製作
⑤お客様立ち合いのもと現物確認
⑤納品
また、当社では設計前打ち合わせで、お客様とご相談のもと、不必要な精度や形状を省き、可能な限りコストダウンに繋がるよう設計を決定しております。
治具を設計する上での3つのポイント
治具を設計する上でのポイントとしては、下記の3つが挙げられます。
①加工設備と治具の位置決め再現性
加工設備に治具を設置する度に、位置を調整していると、作業が非常に非効率になってしまいます。そのため、設備と治具の間にピンを差し込む構造にすることにより、位置決めの再現性を高める必要があります。また、使用するピンとしては、ストレートピンとテーパーピンが挙げられます。基本的にストレートピンとテーパーピンの使い分けは、位置決めに高さが関係あるか否かで決まります。ストレートピンはXY軸だけで位置決めが可能で、Z軸(高さ)を必要としない場合に使用されます。一方、テーパーピンはZ軸(高さ)の位置決めも必要な場合に使用されます。
③高精度な平面度、平行度、直角度の設計
治具を用いて加工を行う上で、治具自体の平面度、平行度、直角度などが高精度で製作されていなければ、高精度な加工を行うことができません。また、目安ではありますが、治具を製作する際は相手物の3分の1の公差が要求されます。これらを実現するためには、治具を製作する際に、ミクロン単位の平面平行度や直角度を実現するためには、基本的に同時加工が可能な設備が必要となります。具体的には5軸マシニングセンタ等です。もし、形状や精度の観点から、これらの設備を使用できない場合は、ワイヤー放電加工機やマシニングセンタ等の設備を使い分けて外径を加工した後に、研削加工機で平面平行度や直角度を調整する必要があります。
②治具へのラベリング
複数種類の治具を製作すると、見た目が似通っていることから、作業時に誤った治具を使用してしまう恐れがあります。それを防ぐためにも、治具へのラベリングが必要です。ラベリングを行う際には、基本的に彫刻加工が用いられます。彫刻加工の中でも、レーザー刻印であれば全てのワークに対して刻印することが可能です。また、当社ではレーザー刻印だけでなく、NC刻印による対応も可能ですので、ご要望の際はお気軽にご相談ください。
当社の治具製作実績
当社が実際に製作した治具をご紹介いたします。
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加工事例:情報通信業界用ベースプレート(検査治具部品)
こちらは、情報通信業界用の検査用治具部品の加工事例です。材質はSUS304、サイズは200×200×6、寸法精度は±0.1mmで製作をしております。お客様のもとでは、ワークが歪んでいて、測定時の結果が不安定になる場合があるというお困りごとがありましたが・・・
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治具製作のことなら、精密部品加工センターにお任せ!
精密部品加工センター.comを運営する株式会社長津製作所では、精密部品を中心とした様々な部品加工を多くの業界に向けて行っております。ワイヤー放電加工機から型彫放電加工機、研削加工機、マシニングセンタなど、多岐にわたる工作機械を保有しているため、あらゆる精密部品加工に対応しております。
また、ホログラム光学素子用金型などの超精密金型の設計・製作実績も多数ございます。 さらに当社では、当社工場にとどまらず、大田区や燕三条など、国内でも有数の加工集積地に幅広い加工ネットワークを築いております。これらの加工ネットワークを駆使することで、どこの会社ならできるかわからないような部品加工にも対応いたします。
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