精密部品加工で重要なJIS精級とは?

フランジ

精密部品加工とは「5/1000 mm(数ミクロン)レベルでの加工要求に応えることができる加工」とお伝えしました。

これは実情としては「部品として精度が必要な箇所は客先より公差指定、その他の部分はJIS 精級」といった精度・公差になります。

このため、精密部品加工の精度・公差にはJISを理解する必要があるといえます。ここでは精密部品加工の精度・公差に関してはこちらで詳しく紹介しています。

 

一般加工と精密加工で求められる長さ方向の”公差”について

まず初めに公差とは何なのかについて説明いたします。公差とは、図面の寸法に対して許されるズレの長さや角度についてJISが「上限」「下限」の範囲を定めた規格のことを言います。

等級は、精級・中級・粗級・極粗級の4つに分けられており、それぞれでズレの許容範囲が変わります。

〇一般加工は、0.1mm~1mmの公差精度
この公差精度を粗いと思われるかもしれませんが、精密部品加工では概ね500mm以上の大きさの場合は、いわゆる精密加工の範囲を満たすことが困難になるため、上記精度が基準となる場合が多くなります。

〇精密加工は、概ね0.01mm~0.1mmの公差精度
JISで言うところの中級が、上記の一般加工に該当し精級が精密加工に該当します。
前述のように500mm未満の場合は、0.01mm程度の精度を出すことが当たり前となっており、それよりもさらに精密な概ね0.005mm(5/1000mm程度)ならば精密部品加工の範疇といえるでしょう。

このように、500mm以内ならば、5/1000 mmレベルでの公差を満たすことが精密部品加工では求められます。

面取り部分の許容差はどの程度か?

次に面取り部分の寸法に対する許容差について説明します。

精密部品加工における面取り部分の許容差は、JISでいうところの精級と中級の範囲が目安になります。

JISの公差等級が4段階に分かれており、それぞれ精級・中級・粗級・極粗級であらわされます。また、長さ方向と同様に加工品の大きさによって許容範囲が変化します。

〇0.5㎜以上3㎜以下の場合
精級・中級は±0.2㎜が許容範囲となっています。
〇3㎜以上6㎜以下の場合
精級・中級は̟±0.5㎜が許容範囲となっています。
〇6㎜以上の場合
精級・中級は̟±1㎜が許容範囲となっています。

結論としては、どんな大きさでも±0.2mmを満たすことができれば十分といえるでしょう。

角度寸法の許容差はどうか?

次に角度寸法に対する許容差について説明します。

精密部品加工における角度寸法の許容差は、面取り寸法と同様で、JISでいうところの精級と中級の範囲が目安になります。

〇10㎜以下の場合
精級・中級は±1°が許容範囲になっています。
〇10㎜以上50㎜以下の場合
精級・中級は±30‘が許容範囲になっています。
〇50㎜以上120㎜以下の場合
精級・中級は±20‘が許容範囲になっています。
〇120㎜以上400㎜以下の場合
精級・中級は±10‘が許容範囲になっています。
〇400㎜以上の場合
精級・中級は±5‘が許容範囲になっています。

 

その他の公差についても同様に精級と中級が目安

他にJISで定義されている代表的な公差として、直角度・真直度・平面度がございますが、やはり同様に精級と中級が目安になるといえるでしょう。

 

【直角度】

〇100㎜以上の場合
精級は0.2㎜、中級は0.4㎜が許容範囲となります。
〇100㎜以上300㎜以下の場合
精級は0.3㎜、中級は0.6㎜が許容範囲となります。
〇300㎜以上1000㎜以下の場合
精級は0.4㎜以上、中級は0.8㎜が許容範囲となります。
〇1000㎜以上3000㎜以下の場合
精級は0.5㎜以下m、中級は1㎜が許容範囲となります。

【真直度及び平面度】

〇10㎜以下の場合
精級は0.02㎜、中級は0.05㎜が許容範囲となります。
〇10㎜以上30㎜以下の場合
精級は0.05㎜、中級は0.1㎜が許容範囲となります。
〇30㎜以上100㎜以下の場合
精級は0.1㎜、中級は0.2㎜が許容範囲となります。
〇100㎜以上300㎜以下の場合
精級は0.2㎜、中級は0.4㎜が許容範囲となります。
〇300㎜以上1000㎜以下の場合
精級は0.3㎜、中級は0.6㎜が許容範囲となります。
〇1000㎜以上3000㎜以下の場合
精級は0.4㎜、中級は0.8㎜が許容範囲となります。

 

精密部品加工の加工実績

ここまで精密部品加工の精度について紹介しました。

ここで最初に説明した一般加工レベルの公差、および精密加工レベルの公差の事例を2事例ずつご紹介します。

 

一般加工事例:ネジ駒
ネジ駒
金型の業界で使用される製品です。サイズはM28で、鉄・鋼の材質でできています。マシニング加工によって製作することができます。
一般加工事例:テーパー配管
テーパー配管
自動車業界・金型業界で使用される製品です。サイズは円の半径15㎜×40㎜で、ステンレス鋼の材質でできています。旋盤加工・ミーリング加工によって製作することができます。
精密加工事例:リングゲージ
リングゲージ
金型業界で使用される製品です。サイズは円の半径が52.88㎜で、ステンレス鋼の材質でできています。ジグ研削加工によって製作することができます。

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