ゲージと治具の違いとは?

内径測定用ピンゲージ②

ゲージと治具は、両者とも加工や組立の工程の際に用いられ、製品の品質改善や作業精度の向上、作業時間の短縮に大きく貢献しています。

ただ、ゲージと治具では、使い方や用途に違いがあります。

ここでは、ゲージと治具の、それぞれの特徴と違いについて、ご説明いたします。

ゲージとは?

最近では、技術の進歩とともに製品の高品質化や高機能化が求められるようになってきているため、高い測定精度が必要になってきています。そこで用いられるのが、ゲージです。

ゲージは検査ゲージとも呼ばれ、主に製品の加工・組立などの工程において、部品の測定を行う際に用いられる器具です。測定精度を高めることで、製品の品質を均一化し、管理するために使用されます。事前に「製品のどこの部分を測定するか」という要望に合わせたゲージを製作することが大切になります。

 

>>リングゲージの複合加工におけるポイントとは?

>>ピンゲージの複合加工におけるポイントとは?

>>複合加工とは?メリットや当社で対応可能な加工方法について

 

ゲージを用いることで、以下の4つのメリットを得ることができます。

 

1.品質検査の時間を短縮することができる
2.一般的な測定器では計測出来ない箇所の測定を可能にできる
3.不良品の見逃しを改善することができる
4.計測技術のない人でも簡単に計測することができる

 

このようにゲージを使用することで測定の精度が単に向上するだけでなく、誰でも扱えるうえに製品の質が改善されるという利点があります。よって、品質管理の効率化を図り、生産性を高めるためにゲージの活用は今後間違いなく必要になってきます。

 

 

治具とは?

製品製造には、設計→調達→加工→組立→検査→納品という多くの工程があります。その中で治具は、部品の加工や組立、検査をする時に、安定して加工を行うために部品を固定する器具として使用されます。元々は加工時の補助具でしたが、年々技術が進歩するにつれて作業の安定化だけでなく、品質の向上化など様々な役割を担うようになったため、現在治具は製造業において必須のものとなっています。

 

>>治具とは?使用する目的と必要性について解説

 

 

治具を用いるメリット

治具は、ワークを固定したり、位置決めを行い、安定した状態で加工を行えるようにする補助的な部品です。この治具を使用して加工を行うことで、下記のようなメリットを得ることができます。

 

  • 加工時間の短縮
  • 加工精度の向上
  • 品質の安定

 

加工時間の短縮

治具を使用して位置決めを行うことで、ポンチやケガキなどの前処理が必要なくなります。治具を使用しない場合では、必要だった前処理の工程が、治具を使用することで、必要なくなるので、その分だけ加工の効率がアップすることになります。

また、段取り替えの手間も省かれることで、治具を使用することは加工時間の短縮に繋がります。

 

加工精度の向上

治具を使って、ワークの位置決め、固定をすることで、狙った加工を行いやすくなるため、加工精度の向上に寄与します。

 

品質の安定

治具によって、ワークの位置決めを行うことで、いつでも同じ決められた位置で加工を行うことができるため、加工の精度が一定となります。
また、作業者によるばらつきも防げるため、治具の使用は、品質の安定に繋がります。

 

また、安定して加工を行うためにも治具を設計する際には、誰にでも使いやすく設計する必要があります。しかし、製造する際の治具の精度や公差は金銭面に応じて随時変更する必要があるため、治具の製造メーカーに確認しながら適切な設計をすることが大切です。

 

 

ゲージと治具の違いは?

ゲージと治具は両者とも加工や組立の工程の際に用いられ、製品の品質改善や作業精度の向上、作業時間の短縮に大きく貢献しています。

ただ、ゲージは治具と比較して、部品の固定だけでなく寸法・角度・形状などを測定・検査する機能を備えているという大きな相違点があります。

そのため、本来であれば加工時に治具で固定し、その後自動測定器を使って計測するという工程を踏まなければならない製品に対して、ゲージを使うことで時間短縮を実現できます。

一方で、ゲージは自動測定器と比べたとき、判断基準付近の数値において製品の良し悪しの判断が少し曖昧になってしまうというデメリットも存在するため、使用する場面を選ぶことが大切になってきます。

 

 

ゲージ・治具の精密加工事例をご紹介

精密部品加工センター.comを運営する株式会社長津製作所は、金属、樹脂材料問わず、高精度なゲージ・治具の切削実績ございます。その一部をご紹介いたします。

 

加工事例:情報通信業界用 検査治具部品(メインプレート)【寸法精度0.01mm】
メインプレート(検査治具部品)

こちらは情報通信業界向けの検査治具部品(メインプレート)の加工実績でございます。材質としてはSUS304を使用しており、150×150×6のサイズにて製作しております。また、ミーリング加工、ワイヤーカット加工、研削加工の複合加工によって製作しております。加工精度は...

>>事例の詳細はこちらから

 

加工事例:情報通信業界用 検査治具部品(カバー)【寸法精度±0.01mm】
カバー(検査治具部品)②

こちらは情報通信業界用の検査治具部品(カバー)の加工実績でございます。材質はSUS304を使用しており、20×8×7のサイズに製作しております。加工方法としては...

>>事例の詳細はこちらから

 

加工事例:無酸素銅プレート治具
無酸素銅プレート②

こちらは無酸素銅プレートで製作した治具の加工実績です。無電解ニッケルと金メッキによる表面処理を行っており、研削加工とマシニング加工を用いて製作しております。サイズは40×40×7で、精度は...

>>事例の詳細はこちらから

 

加工事例:アダプタ治具
アダプタ治具

こちらはアダプタ治具の加工実績です。材料はPOMを使用しております。サイズは70×90×10であり、ミーリング加工を用いて製作しております。

>>事例の詳細はこちらから

 

加工事例:リークテスト用治具
リークテスト用治具②

こちらは、リークテスト用治具部品の加工事例です。材質はA5052、サイズは60×60×30で製作をしております。当製品を製作するに当たり、寸法精度の高い箇所があるため、製作できる会社が限られていましたが、高精度部品の製作実績が多数ある当社にお声がけいただきました。加工の際は、ワーク表面を傷つけないようにするため、段取り方法を工夫し、要求された精度と形状を実現しております。

>>事例の詳細はこちらから

 

加工事例:内径測定用ピンゲージ①

こちらは、ステンレス製のアルミや銅等の非鉄金属部品や樹脂部品の内径を測定するために使用される内径測定用ピンゲージです。サイズはφ38.014で、円筒研削・研磨・熱処理を行って製作いたしました。
今回のお客様は、このようなピンゲージを従来から使用されていましたが、φ38mmほどある太径のピンゲージは標準品で販売がされていませんでした。しかし、この直径のものだけが必要ということで、特注ピンゲージを探していたところ、精密部品加工センター.comにお問い合わせをいただきました。
このような太径のピンゲージを製作する際には...

>>加工実績の詳細はこちら

加工事例:内径測定用ピンゲージ②

こちらは、STAVAX製の内径測定用ゲージです。サイズはφ43.002で、円筒研削加工後に熱処理を施しました。
こちらの内径測定用ゲージは、アルミ等の非鉄金属部品、および樹脂部品として使用されるピンゲージです。
今回のお客様は、個々の製品でサイズが異なり、一般的な調達が難しいとのことで企業を探していたところ、精密部品加工センター.comにお問い合わせをいただきました。
このようなピンゲージを製作する際には...

>>加工実績の詳細はこちら

加工事例:内径測定用ピンゲージ③

こちらは、STAVAX製の内径測定用ゲージです。サイズはφ43.002で、円筒研削加工後に熱処理を施しました。こちらの内径測定用ゲージは、アルミ等の非鉄金属部品、および樹脂部品として使用されるピンゲージです。

今回のお客様は、個々の製品でサイズが異なり、一般的な調達が難しいとのことで企業を探していたところ、精密部品加工センター.comにお問い合わせをいただきました。
このようなピンゲージを製作する際には...

>>加工実績の詳細はこちら

 

加工事例:内径測定用リングゲージ

リングゲージ

こちらは、ステンレス製の内径測定用リングゲージです。サイズはφ52.880で、ジグ研削加工によって製作致しました。こちらのリングゲージの用途は、アルミや銅等の非鉄金属部品や樹脂部品の内径を測定するために使用される、高精度なリングゲージです。

今回のお客様は、このようなリングゲージを従来から使用されていましたが、φ52mmほどあるリングゲージは標準品で販売がされていませんでした。しかし...

>>事例の詳細はこちら

 

 

ゲージや治具の精密加工なら、精密部品加工センターにお任せ!

精密部品加工センター.comを運営する株式会社長津製作所では、精密部品を中心とした様々な部品加工を多くの業界に向けて行っております。

ワイヤー放電加工機から型彫放電加工機、研削加工機、マシニングセンタなど、多岐にわたる工作機械を保有しているため、あらゆる精密部品加工に対応しております。

今回紹介させていただいた、「金型部品」に関しても上記の工作機械を駆使し精密加工で対応させていただきます。

当社では、当社工場にとどまらず、大田区や燕三条など、国内でも有数の加工集積地に幅広い加工ネットワークを築いております。これらの加工ネットワークを駆使することで、どこの会社ならできるかわからないような部品加工にも対応いたします。

「この部品はどこの会社ならできるのかな...?」「加工するのが難しい材料なんだけど、どこにもお願いできなくて困っている...。」「とにかく高精度に加工してほしい!」こうしたお悩みに、精密部品加工センター.comはお応えいたします。精密部品の設計・加工にお困りの方は、まずはお気軽に当社までご連絡ください。

 

>>加工実績一覧はこちら

>>当社自慢の設備情報はこちら

お問い合わせはこちら

Copyright© 精密部品加工センター.com|精密加⼯から特注治⼯具製作までフルサポート , 2024 All Rights Reserved.