検査治具や測定治具には、どのような材質が使用されますか?
基本的にはSUS420J2を使用することが多いです。これはSUS420J2が耐食性に優れていて、焼き入れすると高い硬度(HRC52±2程)を得ることができるためです。
また、サブゼロ処理を行うことにより、経時変化を抑えることもできます。治具を使用するにあたり、使用につれて形状が変化してしまうと、検査や測定の精度が落ちてしまいます。そのため、長期間に渡り安定して治具を使用し続けるために、サブゼロ処理を行い、経時変化を抑える必要があります。
また、治具に直接相手物を差し込んで検査・測定する場合は、相手物に対して傷を付けない必要があるため、相手物よりも硬度の低い材質を使用する必要があります。その際はSUS303やSUS304への変更や、熱処理無しでの使用を検討する必要があります。